パ・リーグのプレーオフについての考察
多分色々なところで議論されていると思いますが、今日はプロ野球のプレーオフ制度について考えてみたいと思います。
昨年からパ・リーグがプレーオフ制度を導入しました。シーズンが終わって1位、2位、3位のチームが日本シリーズの出場権を賭けて戦うという制度です。まず2位と3位のチームが戦います。先に2勝したほうが勝ち進みます。勝者はシーズン1位のチームと戦います。先に3勝したほうが日本シリーズの出場権を得ます。ここで、もしシーズン1位のチームが相手にシーズンで5ゲーム差以上差をつけていた場合、1位のチームに1勝のアドバンテージが与えられます。
(5ゲームは直接対決で5連勝してようやく追いつく数字。5ゲーム差をたった1勝の価値に換算していることから既に変。しかも10ゲーム差でもアドバンテージは1勝)
さて、ここで今年のパ・リーグの順位というのが問題となるのですが、1位ロッテと2位ソフトバンクがゲーム差なしで競っています。3位は16ゲーム差も離れた西武で、しかも5つの負け越しです(2005年6月26日現在)。
もし勝率1位が2チーム生じた場合は、その両チームの戦いのみ行なわれるので良いのですが、仮に1厘でも勝率に差が生じると、2位のチームはゲーム差が大きく離れている3位のチームと戦わなければなりません。このとき2位のチームには1勝もアドバンテージは与えられません。今年このままロッテとソフトバンクで独走し、プレーオフでシーズン3位のチームが日本シリーズに勝ち上がったりすると、前代未聞な状況になってしまうのです。
プレーオフの先駆けであるメジャーリーグでは、アメリカン・リーグとナショナル・リーグがそれぞれ3地区に分かれています。メジャーリーグのプレーオフは、各地区の勝率1位のチームに、各地区の2位チームの中で最も勝率の高いチームを加えた4チームで、リーグ優勝を争うという制度です。日本と違って1位同士の戦いに、2位の1チームが参加するというものです。元々は2地区の争いだったので完全に「プレーオフ」でした。
日本のプレーオフは同一リーグの1位~3位が戦うというもので、厳密に言わなくてもこれはプレーオフではありません。ただの本選です。つまり、130試合以上のシーズンは、ただの予選に過ぎないものになってしまいます。昨年は確かにプレーオフで盛り上がりましたが、今年は場合によってはファンの反発を招くことになるでしょう。
プレーオフ改善案
コメントを残す