Every Little Thing
持田香織の歌声に魅せられたのは、高校を卒業し淡々と浪人生活を送っていたある春の日。テレビから聴こえる歌声を聴いたその瞬間(For the moment)、その歌声が私の心の奥底に共鳴したのです。その時の感情は永遠に絶えることのない出会いと言ってよいでしょう。
翌日すぐに自転車でCDショップへ向かい、アルバムを買ってきました。何度も繰り返し聴いていたキヲクがあります。
私が初めてELTのライブに行ったのは、意外にも遅く、2年前のことです。持田香織の持ち味である歌声は、繊細であるがゆえにとても壊れやすく(fragile)、ツアー後半になるとそれが顕著に現れてしまいます。しかし、彼女の歌声の根底にあるやわらかさや癒しの要素は、出逢った頃のように美しいものでした。
レコード大賞で某女優さんが「タイム・ゴーズ・バイ」を「タイムズ・ゴー・バイ」と言ったことは今でも忘れません。
誰にでもひとつは、心に共鳴する歌声があるはずです。そのような歌声は、なんの抵抗もなく耳に、体に、心に染み渡ってきます。まだ見つからない人も、ある日突然出会うかもしれません。
私の場合は、持田香織。
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