Web2.0系サービスがユーザを獲得するには
【Web2.0】も【Web1.0】も、HTMLで構成されたウェブサイトであることには変わりない。では、それぞれの違いはどこにあるのだろうか?
[例: Web2.0について]
ブログをいくつも管理して、毎日更新するのは大変だ。ソーシャルネットワーキングサービスにいくつも登録して、毎日チェックするのは大変だ。RSSリーダーもいくつも持っていても困る。ソーシャルブックマークも、写真共有サイトも一つ管理するだけで手一杯だ。
[例: Web1.0について]
一方で、YahooやgooやlivedoorなどのポータルサイトはいくつIDを登録してても管理にさほど困らないし、メールアドレスは複数持っていても使い分けられる。お気に入りに入れたホームページや掲示板をチェックするのも、それほど苦ではない。
【Web2.0】の特徴の一つはユーザ参加型のウェブサイトであること。参加ユーザによって、コンテンツが共有されているという特徴があるのだ。つまり、ユーザの数だけコンテンツ(サイト)が増加していく。そのサイトのコンテンツは指数関数的に増加するのである。ある人が友だちを二人招待し、その友だちそれぞれが二人友達を招待するSNSのように。その指数関数的に拡大する世界の中で「バーチャルな自分」というものを作り上げ、作り上げた自分を保っていかなければならない。同じ事を他のSNSでもできるだろうか?
では、ブログはどうだろう?【Web2.0】のブログは【Web1.0】の”ホームページと掲示板”を合わせたようなウェブサイトである。しかし、時系列的な構造とコメント・トラックバック機能が備わっていることにより、「更新する義務」や「人から見られてる」という緊張感が強い。ホームページなら気の向いたときにこっそり更新したり、掲示板に書き込みがあったらレスをすればいいだけだ。ブログの場合、更新されたらRSSで通知されるし、コメントやトラックバックがあれば自分に通知される。常にユーザとユーザの繋がりを感じるメディアなのである。こんな繋がりの多いブログを掛け持つことは大変だ。
ゲームで例えるなら、【Web1.0】は自宅でひとりで楽しむゲームであり、【Web2.0】はオンラインで多人数で楽しむネットワーク型ゲーム(MMO)である。MMOの掛け持ちはなかなかできない人が多いのではないだろうか?
それは、その世界には様々な「ヒト」がいて、その見知らぬ「ヒト」と知り合いになり、未知なる世界を旅することができるからである。一度そのバーチャルな世界にハマってしまうと、他の世界に踏み込むことはなかなか難しいのだ。
私が思うに、【Web2.0】でユーザを獲得することは、オンラインゲーム(特にMMO)のユーザを獲得するのに等しいのではないだろうか。MMOのマーケティング理論を実践することで、Web2.0系サービスのマーケティングにも繋がるのかもしれない。
コメントを残す