Yahoo! UI LibraryのGraded Browser Supportという考え方
Yahoo! UI Libraryのドキュメントの中に、「Graded Browser Support」というドキュメントがあります。
Yahoo! UI Library: Graded Browser Support
「ネスケってまだ少しは使われてるみたいだけど、うちのアプリでサポートする必要ある?」という議論はどこでも出てくるものだと思いますが、このGraded Browser Supportはそのような時に役立つものだと思われます。(英語をざっくり読んだだけなのであまり自信なし。)
彼らはブラウザを3つのグレードに分けるにあたって、いくつかの基準を設定しています。
- そのブラウザは知られているか(Identified vs. Unknown)
- そのブラウザはウェブ標準をサポートしているか(Capable vs. Incapable)
- 新しいバージョンか(Modern vs. Antiquated)
- 広く普及しているか(Common vs. Rare)
この基準に基づき、ブラウザをA、C、Xの3つのグレードに分けています。
C-grade
Cグレードは、最初のIdentifiedだけ満たしていて、あとの3つは満たされていません。QAテストはいくつかのサンプルを対象に実施されます。
A-grade
Aグレードは、すべての基準を満たしています。QAテストは全てのブラウザに対して為されます。
Aグレードのブラウザについてはこちら。
Yahoo! UI Library: Table of A-Grade Browsers
X-grade
CにもAにも分類されなかった残り全てのブラウザです。
このようにブラウザをグレードに分類して、アプリケーションがサポートするブラウザをグレードで明示します。例えばYahoo! UI LibraryにあるAnimationユーティリティの説明には「Aグレードのブラウザで動作する」と書かれています。そして、定期的にグレードの分類を更新します。例えば最近IE7とFirefox2がリリースされたので、Aグレードの分類が更新されました。
これにより、説明ページには常に「Aグレードをサポートする」と記述したままでよくなります。また、「ネスケはAグレードじゃないからサポートしない」とか「IE5.5がAグレードから降格したから今後はサポートから外す」という決定がスムーズにできるようになります。
もちろんある特定ユーザを対象にアプリケーションを作っている場合は、そのユーザのブラウザシェアにあわせて開発しなければなりませんが、不特定多数のユーザを対象にしたアプリケーションを開発している場合には役立つ考え方かもしれません。
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