金麦というキーワードの刷り込み
以前Nikonのブログマーケティングに参加したときに、「ニコンのCMにキムタクが出てるの知ってる?」と聞かれたことがある。今でこそ知っているが、そのときは全く知らなかった。家電量販店にもよく行くが、デジカメ売り場でキムタクを見た印象すらない。
インターネットが消費者の購買プロセスの一部として定着しつつある現在において、商品のイメージキャラクターとして有名タレントを起用することは、必ずしも最適な解ではない。
最近の事例で見ると、壇れいを起用した金麦のCMが好例ではないかと思う。CMに登場するのは綺麗な女優と金麦の文字。消費者の大半は壇れいを知らないわけだから、「金麦 CM」で検索することになる。そして、ネット上では「金麦に出ている女優」として話題になる。
つまり、知らず知らずのうちに消費者には「金麦」という商品名が刷り込まれることになる。もちろん消費者は女優のほうに関心を持っており、女優について知りたくて検索するわけだが、その際の検索キーワードとしてブランド名や商品名しか手掛かりがないのだ。これは非常に重要である。
このような消費者の行動を考えると、企業は「商品名 CM」といったキーワードの組み合わせに対してSEO対策をしておく必要がある。さらにそのランディングページには消費者の知的欲求を満たすコンテンツや購買意欲を掻き立てるコンテンツを用意しておく必要がある。
「キムタクがCMに出ているデジカメ」としてマーケティングするのもよいが、「あのデジカメのCMに出ているタレントは誰?」というように消費者の検索意欲を掻き立てるのも効果的だ。AIDMAにかわってAISASが主流になってきているのであれば、そのほうがコスト対効果も高められるのではないかと思う。
コメントを残す