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2008 06 08

シャングリラ・ダイエットの“科学的根拠”を読んでみた

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スイーツナイトで百式管理人さんからいただいた「シャングリラ・ダイエット」を読みました。

シャングリラ・ダイエットって名前がとても怪しいですが、読んでみるとこれは食欲をコントロールするダイエット法だとわかりました。「カロリーはあるけど味のない食品がセットポイント(体が感じている理想の体重)を下げ、食欲が減った状態になる」ということらしいです。ただし、「実際の体重がセットポイントを下回ると食欲は増加する」のだそうです。

最も興味深かったのは、巻末に付録でついている「シャングリラ・ダイエット理論の科学的根拠」です。(理解に3時間かかりました。)

砂糖水の実験

マイケル・カバナック博士が数十年前におこなった実験です。

ところがあるとき、被験者に胃チューブを挿入し、ブドウ糖水を胃に直接送ったところ、その被験者がその後に砂糖水を飲んでも。それをあまり美味しいと感じないことがわかった。

これは「胃がカロリーを感知したために、砂糖水に対して“美味しい”という快感を覚えなくなった」ということだそうです。

さらに体重が減ったときは逆のことが起きるかどうかも実験したようです。

そして体重が落ちた時点で、先の実験と同じようにブドウ糖水をチューブで胃に流し込んだ。すると先の実験では砂糖水をおいしく感じなかったが、今度はそうはならないことが検証された。

体重が減ったときは砂糖水が美味しかったそうです。これが「実際の体重がセットポイント(体が感じている理想の体重)を下回ったときには通常より多く食べないと満足感が得られない」という根拠だそうです。

さらにカバナックは「薄味の食品を摂取し続ける」という実験をおこないました。実験は被験者が前回の実験の時と同じ体重に減るまで続けられ、その後同様にブドウ糖水を胃に直接送り、砂糖水を飲んでもらったそうです。

今回の実験では、減量前と同じ結果が得られた。つまり減量した時点でブドウ糖水を胃に直接送っても、減量前にブドウ糖水を胃チューブで送ったときと同様に、甘い水の味が美味しく感じられなかったのである。

不思議な結果ですが、これが「味のない食品でセットポイントが下がって、体重が減少してもセットポイントが下がっていれば食欲は増加しない」という理論につながっているようです。

サッカリンの実験

さらに付録には、イズレイエル・ラミレス博士のラットを使ったサッカリンの実験についても説明されています。おそらくこっちの実験は、「カロリーを連想させる味がセットポイントを上げる」という根拠だと思われます。

サッカリンとはショ糖の350倍の甘みを持つ人工甘味料だそうです。カロリーはおそらくローカロリー。

ラミレスはサッカリンが食欲を増加させると考えました。ラットを二つのグループに分け、ひとつのグループにはサッカリン入りの流動食を、もうひとつのグループにはサッカリンなしの流動食を与えました。

最初に実験を二回行ったところ、矛盾する結果が得られた。ひとつの実験では、期待通りの結果(サッカリン入りの流動食を与えられたラットのほうが、食べる量が多く、体重の増加も多かった)が得られたが、もうひとつの実験はそうではなかった。

そこでラミレスは「ラットの中にサッカリンが好きなラットと嫌いなラットがいるのでは?」と予想して、あらかじめ嗜好実験をしてから、サッカリンの好きなラットに対して再度同様の実験をおこなったそうです。

今回の実験では、不思議な結果が出た。サッカリンはラットの体重に何の影響も与えず、二つのラットグループ(サッカリン入りの流動食を与えたグループと、サッカリンなしの流動食を与えたグループ)の体重には有意な差が見られなかった。

嗜好実験では四日間サッカリンで味を付けた水を与えたそうです。

つまり、サッカリンによって甘味とカロリーが結びつかなくなり、甘味によってセットポイントが上がらなくなったということでしょうか。そのためサッカリン入りの流動食をあまり食べず、結果的に体重が増加しなかったという結論になるのでしょう。(いまいち理解できていないかも。)

本家のサイト「Seth Roberts and The Shangri-La Diet」にある「Seth Roberts - The Shangri-La Diet - Science Behind the Diet」にシャングリラ・ダイエットの科学的根拠を示す論文があります。

上のサッカリンの実験は「Stimulation of energy intake and growth by sacchar...[J Nutr. 1990] - PubMed Result」のことかなと思いますが、読む時間もあまりないので・・・。

ネットで色々調べてみると、「低カロリーのダイエット食品は体重の増加を促進 !?」という記事がありました。

カロリー・ゼロの人口甘味料が使用された食品は、むしろ体重の増加をもたらすかもしれないと、新しい研究が報告しています。

この記事では「サッカリン入りのヨーグルトを与えたネズミは、砂糖入りのヨーグルトを与えたネズミより体重が増加した。」と書かれています。

同じサッカリンでも、この記事の場合は体重が増加したと書かれています。両者の実験での決定的な違いはサッカリン味がカロリーを連想させたかというところです。

ヨーグルトにはカロリーがありますが、水にはカロリーがありません。ラミレスの実験では水を用いていたため、結果的に甘味がカロリーを連想させなくなったと考えられます。

逆シャングリラ・ダイエットは可能か?

世の中には「太りたいけど太れない」という私のような体質の人もいると思います。シャングリラ・ダイエットの根拠である「カロリーがあって味のない食品ならば、セットポイントを下げる」の対偶をとると、「セットポイントが下がらないならば、カロリーがないか味がある」となります。

つまり「味もなくてカロリーもない水」や「味があってカロリーのないダイエットコーラ」などは、セットポイントを上げる(または維持する)ということになります。

ちょっと興味のあるところですが・・・。

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