F.Ko-Jiの「一秒後は未来」

次へ進むために、まず会社を辞める

今月末で会社を辞めます。1年10ヶ月という短い期間でした。辞める理由には、前向きな理由と後ろ向きな理由の両方ありますが、どちらかといえば、前向きな理由が強いです。

2004年の4月にとある会社に入社しました。大学院の推薦枠で採用されました。当時は、具体的にどういう仕事がしたいというものはなく、漠然とこんな分野の事業をやってる会社に行きたいな、というものでした。会社の仕事がどんなものなのか、社員の話を聞いてもあまり分かるものではなかったですし。

配属されたのは開発部門でした。この会社はサービスをすべてアウトソーシングで開発して提供する形をとっていたので、配属された部門もベンダー相手の仕事が主でした。ベンダー相手の仕事というのは、ベンダーが作る設計書のレビューとチェック、ベンダーが作るアプリケーションの最終的な受入試験、障害発生時にベンダーが作業をする際の立会いなどでした。

こういう仕事だけを1年近く経験したところで、自分が仕事にやりがいを感じていないことに気づきました。なぜだろうかと考えました。何に不満があるのだろうかと考えました。大きな原因は、開発なのに「何かを作ったという実感がない」ということでした。できあがった物の試験をする、バグが見つかったらベンダーに連絡をする、商用リリースも立ち会うだけ。これが開発の仕事なのか?と何度も思いました。

物を作る下流の工程に全くたずさわらなかったことで、だんだん下流すなわちプログラミングをする仕事をしたいという気持ちが強くなってきました。しかし、ベンダーになりたいわけではありませんでした。仕事でベンダーを見ていて、ベンダーは常に客の言われたように作らなければならないという、窮屈でストレスのかかる仕事だと感じたからです。

そのような頃、はてなCTOの伊藤直也氏のインタビュー記事を読みました。私より1歳年上の方です。そこで伊藤氏が「技術志向でサービスを作る会社を探していて、はてなに飛び込んだ」というようなことをおっしゃっていました。それを読んで、自分のやりたい仕事もそれだと感じました。開発者みずからサービスを考えて、みずから作るという仕事が、何かを作ったという実感を究極に味わえるのではないか、と。

それから次第に転職を意識するようになりました。転職サイトに登録をして、会社を探し始めました。2005年の11月になって、本格的に転職活動を始めました。11月に1社、12月に1社応募しましたが、どちらも不採用となりました。それからしばらく、もう一度自分のやりたい仕事と、それができる会社というのを吟味して、焦らずに会社を探しています。

入社当時はやりたい仕事は漠然としていました。しかし、会社に入って働いていくことで、やりたい仕事がはっきりと見えてきました。これまでは将来のビジョンもあまり描けなかったのですが、やりたい仕事が見えてきてからは、少しずつ描けるようになってきています。何年後に自分がどうなっていたいのか、というビジョンです。

ところで、転職先が決まる前になぜ先に会社を辞めるのか?と思われるかもしれませんが、これもじっくり考えた結果なのです。先に辞めておけば、内定が出てからすぐにでも新しい会社で働けるというメリットがあります。また、仮に辞めるまでに転職先が見つからない場合にも、転職活動だけに集中できるというメリットがあります。

最近は、自分と同年代の人たちや自分より若い人たちが、Web業界でとても活躍しています。私はいま27歳なのですが、ここで動くのがちょうどいいのではないかと思っています。梅田望夫氏のブログに、「やめること」を先に考えようというエントリーがありましたが、私の場合は、次へ進むために、まず会社を辞めます。

  1. まったりんは、ない本格と両方など見つけました
    ストレスと、ストレスとかビジョンを内定しなかったよ。

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著者について

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F.Ko-Ji

Webエンジニアやってます。最近は ドットインストール の開発がお仕事です。その傍ら、個人で Meity電車遅延なう梅酒.in#グラドル自画撮り部 の部室といったネットサービスを開発・運営してます。梅酒と草野球とリアル脱出ゲームが好きです。

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