F.Ko-Jiの「一秒後は未来」

Googleが推奨する、フィード配信のベスト・プラクティス

Googleのフィード購読者数レポートの開始とあわせて、Google Readerのヘルプページに「Google Reader – Common Questions」というフィード配信最適化のためのいくつかのTipsが新たに掲載されています。ここで述べられている内容は、フィード配信のベスト・プラクティスやフィードを作る際に気をつけることなど、非常に役立つものになっています。

ということで、簡単に見ていきます。

フィード配信のベスト・プラクティス

1. 記事のタイトルに気を遣おう
これは常に言われていることですね。「”10 tasty recipes for Thanksgiving” というタイトルのほうが “Yummy yummy” というタイトルより魅力的だ。」と述べられています。巷で噂のリンクベイティングを推奨しているように読めます。

2. 画像を入れよう
RSSリーダーはオリジナル・サイトのフォーマットを無視してしまうので、画像を使ってコンテンツを分かりやすくしようと書かれています。確かにそうですが、私は多すぎる画像やサイズが大きすぎる画像はRSSリーダーで読みにくくなるため避けたほうがいいと思います。

3. 記事が多い場合はフィードを分けよう
あまりに多くの記事を配信するフィードは、購読者に対して余計な負担になります。新着記事は1日あたり10個以内を目安にし、それ以上記事が配信される場合は配信記事を絞り込むか、カテゴリ別など複数のフィードに分割しましょうと述べられています。

4. 全文配信しよう
全文配信の場合はクリックする必要がないため、部分配信よりもユーザ・エクスペリエンスが良いと主張しています。akiyan.comのこんなに使えない概要フィードで述べられている理由と同じものです。これでさらに全文配信派が優勢になってきました。

フィードの実装について

1. フォーマットはAtom1.0かRSS2.0にしよう
Googleがこれらのフォーマットを推奨するのは、おそらくこれらのフォーマットが世界的に普及しているためでしょう。しかし、両方を使うことは推奨していません。その理由は、「ユーザが混乱してしまうため」としています。

2. フィードのバリデータを使おう
RSSリーダーが正しくフィードを処理できるように、フィードのバリデータを使ってフォーマットが正しいかどうかをチェックすることを勧めています。
フィードのバリデータには、http://feedvalidator.org/http://feedanalyzer.com/などがあるので、試してみるといいでしょう。

3. 文字コードとエスケープに注意しよう
私の見解ですが、フィードの文字コードはUTF-8が無難です。おそらく推奨。文字のエスケープについては、PCDATAしか許さない要素やCDATAで記述できる要素など、要素ごとに異なるので仕様をよく確認することが大切です。

4. 記事はユニークなIDを保つようにしよう
それぞれの記事がユニークなIDを持つ必要があります。IDが重複してしまうと、古い記事がRSSリーダーの中で消えてしまうことがあるためです。ただ、これはパーマリンクのことではないようです。ヘルプによると、Tag URIsというものを使うようにと書かれています。そして、このタグを使えるのは Atom と RSS 2.0 だそうです。このIDを利用すれば、パーマリンクが変更されてもIDは保たれます。

フィードのプロモーション

1. auto-discoveryを使おう
これは基本ですね。

2. “Add to Google” ボタンを使おう
これも基本ですね。各種RSSリーダーへの登録ボタンをサイトに設置しましょう。

3. 記事をシェアするために “clip” を使おう
Google Readerには記事のシェア機能があります。これは自分が面白いと思った記事のリストを公開できるもので、その記事のリストはフィードで取得したり、メールで送信したり、シンジケーション機能によって自分のサイトに貼り付けたりできます。読者の興味をひく記事をサイトに貼り付けて、自分のサイトにも興味を持ってもらおうということでしょうか。

最後のFAQに次のような質問があります。

Won’t supporting feeds decrease my page views?

フィードを配信したらページ・ビューが減少するんじゃないの?というよくある質問です。これについて、次のような見解が述べられています。

Rich, full-content feeds make users happy because it allows them to view your content with minimal effort. While moving to full-content feeds may result in a short-term decline in visits to the site proper, the long-term gains of increased readership and mind-share are typically worth it. Moreover, there’s an increasing number of ways to monetize your feed content directly. Ultimately, keep in mind that a regular subscriber is more valuable than an occasional visitor.

「確かに全文フィードを配信することで短期的にはPVが減少するかもしれないが、ユーザを満足させ定期的な購読者とよい関係を築いていくことのほうが数倍も価値があるのだ。」といった感じでしょうか。少なくともGoogleの中の人は全文配信が好きなようです。

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著者について

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F.Ko-Ji

Webエンジニアやってます。最近は ドットインストール の開発がお仕事です。その傍ら、個人で Meity電車遅延なう梅酒.in#グラドル自画撮り部 の部室といったネットサービスを開発・運営してます。梅酒と草野球とリアル脱出ゲームが好きです。

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