相対時刻表記で逆に不便になっていませんか
TwitterやFacebookの投稿には「5分前」とか「2時間前」というような相対的な時刻表記が使われていて、そのせいか最近のウェブサイトやアプリでもしばしばこの「相対時刻」に出くわすことが多いです。
リアルタイム性の高いサービスでは投稿の新鮮度を表現しやすいというメリットがあると思いますが、逆によく検討しないと困惑度を高める原因になってしまうものでもあります。
新しい順なのか古い順なのか分かりづらくなっていませんか
相対時刻では1秒前から59秒前までは1秒ごと、1分前から59分前までは1分ごと、1時間前から23時間前までは1時間ごとという風に、現在時刻から離れるにつれてその表記のあらわす範囲が広くなります。
なので、例えば「1時間前」という表示がずらっと並ぶことはよくあります。そんな時、使い慣れていないサービスでは上と下どちらが新しい投稿なのかすぐに分からなくなる場合があります。
今から行きます! (1時間前) 了解です! (1時間前) それではこのへんで・・・ (1時間前) おなかすいたねー (1時間前)
↑ この投稿は果たして新しい順でしょうか、それとも古い順でしょうか?
ページの開きっぱなしを考慮していますか
1時間前に読み込んだ時に「3分前」と表示されていた投稿が、1時間後も「3分前」のままだったら混乱しますし、不便です。
TwitterやFacebookのサイトやアプリなどでは、ページや画面を開きっぱなしにした場合を考慮して定期的に相対時刻の表示を更新する処理をおこなっています。
↑ 1分たてば相対表記も更新される。
なんとなくTwitterやFacebookの相対時刻に良い印象を持ってしまうのは、この定期的な更新処理があるために、いつ見ても正確な相対時刻になっているためではないかと思います。
正確な日時が分かりづらくなっていませんか
相対表記はなるべく数日前までの表記にとどめておくべきです。「176日前」って何月何日かパッと分からないですよね。
また、正確な日時を title 属性に仕込んでおいてマウスオーバーでいつでも確認できるようにするとか、投稿の個別ページには正確な日時を表示するようにしておくといった工夫も必要です。
↑ Twitterでは投稿のフッターに正確な日時を表示している。
↑ マウスオーバーでも確認できる。
相対表記が流行っていなかった数年前は、普通に年月日で表示していてそれで不都合はなかったはずです。むしろ相対時刻表記によって、上記のような不便さが生じる原因になってしまってはいないでしょうか。
最近流行っている、最近よく見かけるからといって安易に取り入れると良くない例は多々ありますが、これもその手のものの一つかなと思うのです。
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