macOS Big Sur でユーザーエージェントが Catalina バージョンになっている
ブラウザのユーザーエージェントを元に OS のバージョンを自動判定していたところ、Big Sur を使っているはずのユーザーが Catalina と判定されているという報告があったので調べてみました。なお、検証したマシンのバージョンは macOS Big Sur 11.1 です。
- Chrome 91.0.4472.114
-
Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10_15_7) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/91.0.4472.114 Safari/537.36
- Safari 14.0.2
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Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10_15_6) AppleWebKit/605.1.15 (KHTML, like Gecko) Version/14.0.2 Safari/605.1.15
- Firefox 89.0.1
-
Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 10.15; rv:89.0) Gecko/20100101 Firefox/89.0
なんということでしょう。軒並みユーザーエージェントが 10.15 系になっていました。しかもブラウザによって 10_15_7 だったり 10_15_6 だったり 10.15 だったりと統一されていません。Big Sur が出た当初は、
Mozilla/5.0 (Macintosh; Intel Mac OS X 11_0_1) AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko) Chrome/87.0.4280.67 Safari/537.36
のようなユーザーエージェントだったのですがね…。
詳しい事情について「【Mac】macOS Big Sur (macOS 11)の「User_Agent」メモ(「Mac OS X」表記やバージョン番号について) – 情報科学屋さんを目指す人のメモ」で調査されており、理由としては世の中のシステムが macOS のバージョン 11 に対応できていないための措置ってことらしいです。
しばらくしたら元に戻るのだと思いますが、これだと早々に対応したシステムのほうが誤判定してしまいますね。まぁ OS のバージョンを間違うより、バージョン 10 ではないから正しいユーザーエージェントでないと判定されるほうが影響が大きいということでしょう。
(追記 2021-06-28) その後さらに調べてみたところ、「ユーザーエージェント文字列の削減/固定化」が各種ブラウザで進んでおり、その影響でこのような仕様になっているようです。
» Chrome で User-Agent Client Hints (UA-CH) の HTTP ヘッダーを確認 – F.Ko-Jiの「一秒後は未来」
» Google Developers Japan: Chrome の User-Agent 文字列削減に関する最新情報
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